二科会趣旨
二十世紀の初頭から常に時代の最前線を歩いてきた二科会は発足以来、永い歴史が語るように一貫した伝統精神で現代を認識する徹底性に於て一流一派式に会の方向を限定する態度を採らない。
このことは、新しい価値の創造に向かって不断の発展を期する本会必然の信条であると共に、全会員に対する制作上の自由をあくまで擁護するゆえんである。
流派の如何を問わず、新しい価値の創造者は抜擢され待遇されるであろう。かくて本会を新しい美の温床たらしめようとする努力は我々の不変の鉄則である。
我々は常に世界的視野に於ける新しい価値の創造者として、清新溌溂たる歩みを続けるであろう。
社団法人二科会ホームページより抜粋
http://www.nika.or.jp/front_top/index.html
二科会概要
日本に最初の洋風美術団体「明治美術会」が1889年に創立され、7年後の1896年に東京美術学校に洋画科が設置されたのが、わが国の洋画壇の黎明であります。 この黎明期にフランスに留学した新進の芸術家たちが帰朝するに従って、文部省展覧会の審査上に新・旧二派の対立が目立ってきましたので、新・旧を一科と二科とに分離するように政府に要求したのですが、時期尚早なりと却下されました。 そのため1914年に新しい美術の確立を標榜して、石井柏亭・田辺 至・津田青楓・梅原龍三郎・柳 敬助・山下新太郎・小杉未醒・有島生馬・斎藤豊作・坂本繁二郎・湯浅一郎の気鋭の諸氏が図り、文部省展覧会から分離して、在野の美術団体として『二科会』が結成し、つづいて安井曽太郎・正宗得三郎・熊谷守一等が参加しました。 1951年には「商業美術」部門(現デザイン部門)の新設、1953年には「写真」部門が新設されました。さらに1979年に長年の希望であった法人化が実現し、社団法人二科会として時代に即応した新しい歩みを続けております。 この間、二科会は常に新傾向の作家を吸収して多くの誇るべき芸術家を輩出し続けて発展をしてきました。 また、二科会から派生した美術団体は、独立美術協会・一水会・行動美術協会・二紀会・一陽会等があります。 この活力に呼応して、春には造形上の実験的創造にいどんで春期展を行い、秋には熟成度の高い制作発表の場とする二科展を開催しようとするものであります。 会員一同愈々気持を新たにして鋭意制作に精進する決意であります。 社団法人 二 科 会
社団法人二科会ホームページより抜粋
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